悩みを解消するポイント
化粧品原料プロフェッショナルのPepeです。
メイキャップ製品の中でも中心的存在であるプレスファンデーション、高級化粧品メーカーから、プチプラまで様々あると思いますが、そもそも価格の差はどこで決まっているのでしょうか？
今回は化粧品原料プロ視点からプレスファンデーションについて解説し、市販されている商品の中で化粧品原料プロフェッショナル視点でおすすめ商品を紹介したいと思います。
化粧品成分開発１１年の経験を活かした情報提供を行いたいと思っています。化粧品の本質である中身（成分）の理解ができ、本当に自分の合った商品が選べるようになりますよ。
記事を読んで頂けると、使用感や見た目という感覚的な部分だけではなく、化粧品の本質である
中身（成分）が理解出来ると思います。中身が分かると本当に自分の合った商品が選べるようになります。
最終的には、プレスファンデーションがどのように生まれて製造されているかや、
商品を理解した状態でプレスファンデーションを探す事が出来る筈です。
おすすめ商品を先にみたい方はこちらをクリックして下さい。
化粧品原料プロのPepeが本当の意味でオススメしている商品をまとめています。
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プレスファンデーションについて解説
ファンデーションって何？
Pepeさん
ファンデーションてどういう意味なんですか？
元々は土台という意味です。昔は白粉（おしろい）を使用する前に塗る土台
ファンデーションという意味から始まってます。
白粉って今でいうチークみたいな感じでしょうか？
そうですね。
化粧品の歴史上は白粉が先に出来て、その白粉を塗る前にぬるメイクとしてファンデーションは生まれました。現在の商品でいうと、ファンデーションとチークみたいな感じです。
そうだったんですね。
リキッドファンデーションとプレスファンデーションって何が違うのですか？
リキッドファンデーションの中身は水・油・粉を界面活性剤で乳化したものです。
プレスファンデーションの中身は粉体・油剤・界面活性剤で分散した商品です。
Pepeさんよくわかりません。
素人でも分かり易く説明して頂けますか？
ざっくり言いますね
リキッドファンデーションはクリームに粉が入った商品
プレスファンデーションは粉を固めた商品です。
分かり易く説明してありがとうございます。
基本的に何が違うんですか？
ざっくり言いますね
リキッドファンデーションはクリームに粉が入った商品
プレスファンデーションは粉を固めた商品です。
使い分けはどのようにすれば良いでしょうか？
私の場合は乾燥する冬場はリキッドファンデーション
湿度が高い夏場はプレスファンデーションと使い分かています。
解説していきますね。
プレスファンデーションとリキッドファンデーションの違い
プレスファンデーション
一番多い成分は粉体です。処方にもよりますが、９０％以上が粉体（メイクカバー成分）の製品が多いです。基本的には水が入ってこないので、ダイレクトに粉の感触を感じるような商品が多いです。
リキッドファンデーション
油剤、水の次に粉体がきます。粉の量は５０％以下の商品が多いです。クリームに粉体を加えたような商品だと思っていただくと分かり易いと思います。
メリット・デメリット
- プレスファンデーション
- 湿度に強い
- カバー力が高い製剤も作りやすい
- 粉を多く配合出来る
- 粉が多いので乾燥している時にカサつきやすい
- 水に溶ける成分（保湿剤等）は配合出来ない
- リキッドファンデーション
- 保湿剤や油剤を多く入れる事が出来るので乾燥に強い
- 水に溶ける成分を配合出来る
- 粉体を多く配合は出来ない
- 湿度が高い季節はヨレやすい
プレスとリキッドには上記のような違いがあります。
海外でリキッドが多く、日本でプレスが多いのは気候の問題です。
日本は高温多湿なので、プレスファンデーション
欧米等は乾燥しているので、リキッドファンデーション
上記のように気候で使われる種類が変わります。
化粧品原料プロ視点からみて日本のプレスファンデーションの技術は世界一だと思います。現に欧米メーカーも日本の化粧品原料粉体をかなり使用しています。
プレスファンデーションの成分
プレスファンデーションの成分トップアイドルBTSはこの３種類です。
タルク、マイカ、セリサイトです。全て鉱物成分で、日本や中国、インド等の鉱脈から採取して化粧品原料にします。日本では愛知県で高品質なセリサイトが採掘できますよ。
それぞれに特徴があります。
タルクはプレスした時の取れ性がよく
マイカは光沢性、セリサイトはタルクとマイカの間ぐらいです。
タルクはベビーパウダーの成分なので、皆さんも馴染みがある成分ですね。
上記はセイサイトの顕微鏡写真です。
白い粉で鱗や板のような形をしています。
粉体の表面処理
この技術で日本は世界を圧巻しました。
どんな技術かというと、粉の表面を処理するのです（文字のままですね、すいません笑）
例えばですが上記のタルク、マイカ、セリサイトの表面は水に馴染み易くなっています。水に溶けはしないのですが、水の中に入れると沈んで混ざります。粉の表面を改質する事でこれに撥水効果を与えます。
傘やカッパに撥水スプレーをかけると、水を撥水しますよね？
粉体の表面にスプレーして撥水させる技術です。
これを表面処理と言います。
処理前
粉が水に馴染み沈降していますね。
処理後
撥水効果が出ていますね。
この表面処理技術を使っているので、プレスファンデーションは汗や皮脂が出ても化粧崩れを起こしにくい商品設計になっているのです。
プレスファンデーションの製造方法
Youtubeで良い動画を発見しました。
こちらを見て下さい。
- 粉と油剤をミキサーで混ぜる
- 混ぜた粉を金皿に入れる
- 上からプレスする
工程的には単純ですが、粉や油剤の選び方、混ぜ方、プレスの強さで製品自体は全く違うものになってしまいますので、各社で様々なノウハウがあります。
プレスファンデーションのオススメ商品
資生堂 マキアージュ ドラマティックパウダリー ＥＸ
ふんわりなのに自然なつや。ムース生まれのパウダリー3,300円 (税込)
ピンクオークル10 赤みよりでやや明るめSPF25 ・ PA+++
もちろん、皆さんもご存知ですよね。Pepeも売れてる商品をオススメするのか？と皆さんから言われるかもしれませんが、この商品は凄いです！コストパフォーマンスが凄すぎます。技術面を見ても世界最高峰の技術がつまりに詰まっています。下記のムースプレス製法というのは湿式プレスという特別な製造方法で、この技術でしか配合出来ない粉体がふんだんに配合されています。これでこの価格は凄いです。
資生堂さん
圧巻の技術力です。
次の商品はこちら
花王 Primavista
くずれにくい きれいな素肌質感パウダーファンデーション / SPF25 / PA++ / オークル03 / 9g
花王さんのメイキャップブランド プリマヴィスタです。
この商品の凄い所はコスパです。原材料に使用される窒化ホウ素（チッカホウソ）は六方体の粉で非常にスベスベするキレイな粉です。（Pepeも大好きな原料です。）ただ、この原料は非常に高価な原材料で、通常は高価なプレステージブランドにしか使用が難しいです。花王さんのプリマヴィスタでは惜しみなく使用していて、販売価格から考えるとかなりコスパの良い商品になっていると思います。
左記が一般的な窒化ホウ素の画像です。
薄くキレイな形状をしています。
ツヤ感やスルスル感に効いていると思います。
トクヤマホームページより引用
花王さん
素晴らしい処方です。
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