※2023年5月6日更新
【自己紹介】
化粧品成分専門ブログ
コスメプロフェッショナル
運営者 Pepe
化粧品成分開発に10年以上従事した化粧品成分のプロフェッショナルであるPepeが発信する化粧品成分特化ブログです。難しい化粧品成分を分かりやすく解説していき、その成分を使用した最終製品を紹介していきます。読者の方が化粧品成分を理解する事によって、化粧品選びが楽しくなり、幸せなコスメライフを過ごせる切っ掛けになれば嬉しいです。
本日のテーマ
【レチノール】
シワ改善効果の高い成分レチノールを特集をします。ドラッグストアやSNSでレチノールというワードをかなり目にするようになりました。
化粧品成分プロ視点でレチノールを解説し、市販されている商品の中でおすすめ商品を紹介したいと思います。レチノールという名前は聞いた事はあるけれど、成分を理解している方は少ないと思います。レチノールを使用する際の注意点も解説していきます。
化粧品成分開発の経験を活かした情報提供を行いたいと思っています。化粧品の本質である中身(成分)の理解ができ、本当に自分の合った商品が選べるようになりますよ。
成分を理解した状態で
レチノール製品
を探す事が出来る筈です。
Pepeおすすめ商品を先にみたい方は左記をクリックして下さい。
今回のテーマ【レチノール】に関して化粧品成分プロのPepeがオススメしている商品をまとめています。
今まで紹介した商品は楽天ルームで確認出来ます。
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抗老化成分【レチノール】たるみ、毛穴、シミ、シワ、肝斑、にきび対策に効能効果を化粧品成分プロが解説
レチノールとビタミンA
レチノールって何?シワ、たるみ、毛穴に効果はあるの?
Pepeさん
レチノールって何なのですか?
レチノールとはビタミンAの事ですね。
Pepeさん
何を言っているかわかりません。
もう少しわかり易く🙏お願いいたします。
勿論ですよ。
レチノールはビタミンAという成分だという事です。
化粧品の成分にはビタミンAとは記載されず、レチノールと表示されます。
そういう事ですね。
成分としての名前はレチノールという名前になるという事ですね。
お肌には何が良いのですか?
主に下記のような効果です。
・シワやたるみを改善
・シワ改善の医薬部外品の主剤
・肌のターンオーバーを促進
・ゴワつきやキメを整える
・小ジワをなめらかに
・くすみを払い明るい肌へ
すごーい!!
全ての化粧品に配合すれば良いのに!
そうですね。
でも、レチノールは効果が高いのですが、凄く壊れやすく配合するのが難しい成分なんです。
「レチノール」配合と記載された化粧品も意外と少量しか入れてなくて商品の表示に大きく「レチノール」配合と記載している商品も散見されます。
そうなんですね(汗)
よく、ドラッグストアでビタミンA配合とかビタミンA誘導体配合って見かけるのですが、両方とも同じ成分ですか?
これは違いますね。
ビタミンCブログの時に話しましたが、誘導体は違う成分です。
そのあたりも含め解説していきますね。
レチノールとはビタミンAの事
ビタミンA=レチノール
化粧品成分表示ではビタミンAとは表記されません。
代わりにレチノールと表示されます。レチノールはビタミンAの化学的名称ですので、ビタミンA イコール レチノールと考えて頂いて大丈夫です。
ビタミンAという表示はないです。
成分表示:レチノール
と表示されます。ビタミンAは表示はされませんのでご注意下さい。
レチノールの機能① シミやシワへのアプローチ
レチノールの機能
日々の生活で紫外線を浴びるとたった数分で活性酸素が生じます。これにより肌はダメージを受け、しみやしわの原因になります。ビタミンAは高い抗酸化作用を持ち、シワやシミ予防に効果的です。レチノールの主な効果は下記になります👇
- ヒアルロン酸産生
- 小じわ改善
- 深いシワ改善
- ターンオーバーの正常化
- 抗酸化作用
- コラーゲン産生
化粧品原料プロポイント!!
「レチノール」は下記のようにヒアルロン酸を生み出し、真皮のコラーゲン密度を高めてシワ改善効果を出します。
2017年に日本で初めて、資生堂さんが薬用有効成分純粋レチノールの配合による「しわを改善する」新効能の認可を受けました。
レチノールの機能② たるみや毛穴へのアプローチ
レチノールはたるみや毛穴にも効くのでしょうか?
個人差はありますが効くと思います。下記はLDKさんが出しているエリクシールシュペリエルを2週間の連用試験をした結果です。見事に毛穴とたるみが改善されています。
レチノールはシワ改善、たるみや毛穴にも効果が高いですね。
レチノール化粧品や医薬部外品 使用時注意点
レチノール使用時の注意点
レチノールは効果の高い成分なのですが、いくつか使用上の注意点があります。レチノールと上手くお付き合いしていきたい方は是非参考にして下さい。
初めて使用される方は2~3日に1回夜のみの使用をおすすめします。
・レチノイド反応
活性の高い成分であるレチノールは肌のターンオーバーを促進させます。その際におきる反応の一つでレチノール製品を使用した初期に起こる事が多いです。症状としては赤み、ヒリヒリ、皮むけが起きる事が多いです。毒性や感作性(アレルギー)反応ではないのですが、気になる方は少量から使用して頂き、徐々に使用量を増やしていくと良いと思います。
・紫外線とレチノール
後述しますが、レチノールは紫外線で分解してしまうデリケートな成分です。様々なブログで朝のレチノールの使用はダメ!と記載されていますが、レチノールの効果が薄れてしまうだけです。資生堂さんのホームページでも記載されていますが、朝にレチノール製品を使用する際は日焼け止めを塗って下さいと記載があります。レチノール効果を維持させるためにも朝使用の場合は使用後UVカット製品を塗布する事をおすすめします。
・レチノール製品の併用
初心者の方は絶対やめておいた方が良いです。一度に複数を試すのもやめておいた方が良いです。先ずは2~3日に夜に1回を2週間程続けて使用頻度を増やす。その後併用したい製品があれば同様に様子を見ながら自身のお肌に合わせてお付き合いしていって下さい。
レチノール使用の注意点
1:初めての際は少量を2~3日に1度のペースで夜のみ使用
2:朝に使用する際は日焼け止めを塗布
3:併用は様子を見ながら徐々に試していく
レチノール(ビタミンA)とレチノール誘導体(ビタミンA誘導体)?
誘導体とは?
化粧品売場に行って商品ラベルを見てみるとよく下記のような表示を見かけます。ビタミンA配合(ビタミンA誘導体)とか、ビタミンA誘導体配合とかです。ビタミンA誘導体とはビタミンAを化学修飾しているという意味となります。
ピュアなビタミンAであるレチノールはとても扱いにくい原料です。
成分を安定化させるために化学修飾させて誘導体としています。
◆ ピュアビタミンA・レチノール
その名の通り、何も化学修飾していないビタミンA(レチノール)。つけた瞬間からすぐにビタミンAとしての効果を発揮してくれます。それゆえ、「純粋ビタミンA」や「ピュアビタミンA」などとも呼ばれています。
◆ ビタミンA誘導体・レチノール誘導体
ピュアビタミンAに化学修飾をすることで安定化させた成分です。
ピュアビタミンAよりも安定で様々な種類があります。体内の酵素で、化学修飾した部分が切られて初めてピュアビタミンAとして働くので、じわじわと時間をかけて効果を発揮します。
ビタミンA誘導体やレチノール誘導体はレチノールではなく、レチノールを基に化学修飾した成分ですのでレチノールとは違います。このような成分を○○誘導体と言います。
レチノールを安定的に化粧品に配合する方法
レチノールの安定化
・pHの調整
・リポソーム化
・粉体化
・アルミ容器や窒素充填をする
・カプセル化して酸化を防ぐ
・冷蔵保管する
Pepeも色々と試しましたが、ピュアなビタミンAを安定的に化粧品に配合するのは非常に難しいです。Pepeの場合は安定化されたビタミンA誘導体を使用する事が多かったです。
レチノールは配合するのがとても難しい成分です。
Pepeおすすめのレチノール化粧品
安定化するのが難しいレチノール商品を安定化
資生堂さんはこの難しいレチノールを安定化して商品を出しています。また、日本香粧品学会で定めたシワグレードの中で、深いシワにあたるシワグレード4の改善を資生堂さんが保有する純粋レチノールで取得されているからです。他の有効成分と一線を画する有効成分を資生堂さん独自で開発しているのです。
※念のため再度注意喚起しておきます。
レチノール使用の注意点
1:初めての際は少量を2~3日に1度のペースで夜のみ使用
2:朝に使用する際は日焼け止めを塗布
3:併用は様子を見ながら徐々に試していく
Pepeおすすめ
レチノール商品
資生堂 エリクシール エンリッチドリンクルクリーム
化粧品原料プロ視点おすすめポイント!!
資生堂さんの技術の結晶「純粋レチノール」配合のシワ改善クリーム2017年に日本で初めて、資生堂さんが薬用有効成分純粋レチノールの配合による「しわを改善する」新効能の認可を受けました。レチノールはビタミンAの事で効果は高いのですが、劣化しやすい成分です。資生堂さんの技術で劣化しないように配合されている素晴らしい商品です。
Pepeおすすめ
レチノール商品
資生堂 エリクシール ホワイト エンリッチド リンクルホワイトクリーム
化粧品原料プロ視点おすすめポイント!!
こちらの商品はレチノールに加え、トラネキサム酸を配合し美白効果をプラスした医薬部外品製品です。しわ改善と美白のダブル効果の商品で、「つや玉」輝く肌を目指す商品です。 レチノールでヒアルロン酸を生み出し水分量を増やすことで柔軟な肌に導き、しわを改善へ。トラネキサム酸でメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ美白へ
Pepeおすすめ
レチノール商品
資生堂 リンクルリフト ディープレチノホワイト5
化粧品原料プロ視点おすすめポイント!!
こちらの商品はレチノールに加え、2種類の美白有効性トラネキサム酸と4MSKを配合し美白効果を更にプラスした医薬部外品製品です。資生堂ブランドの中で資生堂という冠名がついたブランド「SHISEIDO」
資生堂が威信をかけて、有効成分を3種類配合している技術の結晶のような製品です。レチノールの劣化をしっかり防ぐようエリクシールと同様に容器にも拘り、資生堂独自美白成分である4MSKも配合。医薬部外品なので、有効成分量を安定化させた状態で販売されています。
Pepeおすすめ
レチノール商品
クレ・ド・ポー ボーテ セラムリッサーリッズS
化粧品原料プロ視点おすすめポイント!!
資生堂さんの高価格帯ブランドであるクレ・ド・ポーボーテにもレチノールが採用されています。有効成分は下記の4種類で他の製品と差別化されています。
1⃣レチノール
2⃣酢酸DL-α-トコフェロール
3⃣グリチルリチン酸ジカリウム
4⃣加水分解シルク液
他にも資生堂さんの独自保湿剤であるPEG/PPG-14/7ジメチルエーテルも配合され肌馴染みがよく重厚な感触なのに肌に溶けていくような素晴らしい感触です。
資生堂さんの凄い技術
レチノール商品まとめます👇
1⃣シワ特化型
2⃣シワ×美白有効成分1種
3⃣シワ×美白有効成分2種
4⃣シワ×有効成分3種
補足説明
Pepeは資生堂さんの回し者ではありません。ただ、化粧品原料や成分プロフェッショナル視点からみてレチノールは資生堂さんの製品が一番良いと思っています。資生堂さんが開示してくれているシワ情報や予想される配合量を考慮すると、資生堂さん意外でレチノール製品を買う必要がないと思います。レチノールは安定化するのが非常に難しいです。化粧品用途でレチノールを配合(微添や高配合)いた場合、レチノールが劣化してその効果が薄れた時でも保証する必要はありません。資生堂さんのように有効成分としてレチノールを配合した商品を出した場合、製品中で配合したレチノールがちゃんと入っているかを定量(レチノール含有量を測定)しないといけないです。
メカニズム下記の動画参照下さい👇
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